ご当地レシピ

<山形県山形市>いも煮

旅行気分を味わえるのがご当地グルメのよいところ。
その土地で人気の名物料理を家庭で作りやすいレシピにしてご紹介します。
日本のうまいものを食べつくし!

今回はここ!山形県山形市
山形の秋の風物詩といえば「いも煮会」。秋になると、県内各地の河川敷では、いも煮の鍋を囲むようすがあちこちで見られます。家族、友人、職場、地域などあらゆるつながりで鍋を囲む「いも煮会」は、山形の大切な年中行事のひとつ。市内のスーパーではこの時期、食材から鍋までそろった、〝いも煮会丸ごとセット〟を準備している店も多いそう。秋の山形では、「いも煮会した?」がお決まりのあいさつです。
いも煮の始まりは諸説ありますが、一説では、江戸時代に船着場の船頭たちが、近くでとれたさといもと積み荷の棒鱈(ぼうだら)などを煮て食べたのが始まりだとか。いも煮会は江戸時代に、最上川の河原で松の枝に鍋をつるし、いもを煮てみんなで食べたのが始まりといわれています。肉を使うようになったのは明治時代、兵隊が始めたとも、学生が始めたともいわれています。

内陸は牛肉でしょうゆ味、庄内は豚肉でみそ味が主流
山形の代表的な郷土料理である「いも煮」ですが、内陸地域と日本海側の庄内地域では、材料と味つけが異なります。今回は内陸の山形市周辺で主流の作り方をベースに、きのこと油揚げを加えました。だしを使わなくてもうま味は充分、手軽に作れて食べごたえがあります。

「日本一の芋煮会フェスティバル」
いも煮を一躍有名にしたのが、平成元年より開催されているこのイベント。3万食のいも煮に使われる材料は、さといも3トン、山形牛1.2トン、しょうゆ700リットル…と、想像がつかないほどのとてつもない量。山形の人々の大いなるいも煮愛が感じられます。

 

材料
【4人分】
さといも…500g
ねぎ…1本(100g )
まいたけ…1パック(100g )
牛肉(切り落とし)…200g
油揚げ…1枚(25g )
こんにゃく(アク抜きずみ)…100g

【A】
水…900ml
砂糖…大さじ2・1/2
酒…大さじ2・1/2

【B】
しょうゆ…大さじ2・1/2
塩…小さじ1/4

作り方
【1】
さといもは皮をむき、塩小さじ1(材料外 )をもみこんで水で洗い、ぬめりをとる。大きければひと口大に切る。
【2】
ねぎは2㎝ 長さに切る。まいたけは小房に分ける。油揚げは縦半分に切り、2~3㎝幅に切る。こんにゃくはひと口大にちぎる。牛肉は大きければひと口大に切る。
【3】
鍋にA(水900ml、砂糖・酒各大さじ2・1/2)とさといもを入れて中火にかける。鍋のふたをずらしてのせ、沸騰してから約10分、さといもがやわらかくなるまで煮る。
【4】
肉とまいたけ、こんにゃく、B(しょうゆ大さじ2・1/2、塩小さじ1/4)を加え、約5分煮る(アクが出たらとる )。
【5】
油揚げとねぎを加え、1~2分煮て火を止める。

※当ページのコンテンツは、「月刊ベターホーム」本誌2017年9月号掲載の内容を、Web記事として再掲したものです。

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