先生たちの社会科見学

アサヤ食品

ベターホームの先生たちが教室を飛び出し、さまざまな食の現場を訪ねてレポートします。
見学するのは、吉祥寺教室 森上和子先生(写真左)、渋谷教室 伊藤香先生(写真右)

教えてくれるのは、アサヤ食品株式会社 代表取締役社長 杉山弘子さん





日本人の口に合うまろやかな味を求めて

今回訪ねたのはぶどうの名産地、山梨市のワインビネガーメーカーです。ワインビネガーは、その名のとおりワインを酢酸発酵させたもの。アサヤ食品では、10種類以上のぶどうをしぼってワインもろみを仕こみ、ビネガーにするまでの全工程を一貫して自社で行っています。

アサヤ食品のワインビネガーの最大の特長は、添加物を一切使わず、5年間じっくり熟成させていること。長期熟成させることで酸味の角がとれ、まろやかで豊かな味わいが生まれます。ツンとくる強い酸味が苦手な日本人に合うワインビネガーを造ろうと、創業以来、試行錯誤を重ねてきた結果です。

原料のぶどうは、山梨県産だけを使用。地域の農家から、規格外でも糖度が高くて味のよいものを仕入れています。「山梨のぶどう農家さんがあってこその私たちです」と代表取締役社長の杉山弘子さん。「色や形のせいで廃棄されてしまうぶどうを有効活用すれば食品ロスを削減でき、農家の経営にも貢献できるのではと考えています」。

ピオーネ、シャインマスカットなど原料のほとんどが生食でいただくぶどう。10 種類以上を贅沢に使うのが特長です。
規格外品だけど、糖度は十分!
原料のぶどうを、茎と実に分ける「除梗(じょこう)機」にかける作業。このあと、茎からはずした実をしぼって果汁をとり、ワインもろみを醸造します。作業をしているのは工場長の中込浩さん。ワイン醸造技術管理士の資格をもつワイン造りの専門家でもあります。
ワインもろみをタンクで余分なものを沈殿させたあと、上澄みを酢酸発酵させると黄色く透き通ったワインビネガーができます。このあとタンク、または木樽で長期熟成させるのがアサヤ食品のこだわり。
新鮮なぶどう果汁にワイン酵母を加え、タンクの中でアルコール発酵させてワインもろみを造ります。この日は仕こんで5日目のワインもろみを試飲させていただきました。
左は仕こんで5日目のワインもろみ、右は酢酸発酵を終えたもの。色も味もまるで違います。
酢酸発酵を終えたばかりのワインビネガーは酸味が強く、先生たちもこの表情に。「うっ、酸っぱい!」

ワインビネガーのほかにこだわり抜いて造られている、毎年1,000本限定のバルサミコ酢もあります。一瓶(100ml)分に使うぶどうの量は、なんと20kg。16種類以上のぶどうの果汁を煮詰め、自社製のワインビネガーと混ぜて、異なる木でできた7種類の樽で6年間熟成させてようやく完成します。試食した先生たちも「高貴な味ですね!」と、初めての味に感激していました。

日本では珍しいことに、バルサミコ酢の一貫醸造も行っています。圧力をかけずぶどう自体の重さで滴り出た雑味のない果汁を、弱火でことこと煮詰め、自社で醸造したワインビネガーと合わせます。それを木樽で6 年間熟成。ワインビネガー造りから数えると11年以上もの歳月がかかり、その分、芳醇な香りと深い味わいに仕上がるそう。年間1,000 本限定で、毎年11月22日より販売開始。100ml、5,940 円(税込)。
イタリアから輸入したサクラ、カシなど7 種類の木の樽で熟成させ、それぞれの木の香りがついたものをブレンドしてバルサミコ酢が完成。中込さんが行う絶妙のブレンドが味の決め手に。
「熟成が進んでいるな」

「山梨のぶどうの力とワイン醸造の歴史、そして私たちの発酵技術の伝統を組み合わせ、きちんとしたいいものを造り続けていきたい」と杉山さん。山梨のテロワールとていねいなものづくりが、純国産のワインビネガーを支えていました。

杉山さんから、アサヤ食品が造るワインビネガーとバルサミコ酢の特徴、こだわりについてレクチャーを受ける先生たち。
アサヤ食品の3 種類のワインビネガーと海外のワインビネガーをテイスティング。
アサヤ食品のワインビネガーを試飲して「本当にまろやかですね」「複雑な深い味がします」と先生たち。
「手間暇かけて、無添加でおいしいものを造っていらっしゃることに感動しました。」伊藤先生(写真左)「小さな瓶の中には、長い時間をかけて熟成させた味と想いが詰まっているんですね。」森上先生(写真右)

(右)マリネやピクルス、カルパッチョにおすすめ「熟成ワインビネガー 白」150ml、594円
(中)ワインビネガーに、煮詰めた桃の果汁を加えた「スウィートビネガー桃」150ml、1,350円
(左)煮込みや肉料理にキレをだす「熟成ワインビネガー 赤」150ml、594円
(すべて税込)

【Data】
アサヤ食品株式会社
山梨県山梨市万力1479
Tel:0553-22-0865
https://www.asayafoods.com/  ※外部のウェブサイトにつながります
Access
JR中央本線・山梨市駅より徒歩18分。
Information  ※見学・体験できます。
【course 1】約40分 2,530円(税込)
ビネガーとバルサミコ酢の造り方を説明後、いろいろなビネガーをテイスティング、ハーブビネガーの生詰め体験、お持ち帰りなど。
course2】約90分 3,520円(税込)
course1に加え、一宮工場でビネガー造りを見学。しぼりたてのぶどうジュースやできたてワインもろみ・ワインビネガーなどすべてをテイスティング。
【お問い合わせ・予約先】
Tel:0553-22-0865
Fax:0553-23-2030
E-mail:info@asayafoods.com
※季節によって内容・金額が変わります。必ずお問い合わせください。

撮影/トヨン 文/丸山こずえ

※表示の情報は掲載日時点の情報です。掲載した時点以降に変更される場合もありますのであらかじめご了承ください。
※当ページのコンテンツは、ベターホームのお料理教室の受講生の方のための会報誌「Betterhome Journal」2019年11月号掲載の内容を、Web記事として再掲したものです。

ベターホームのお料理教室の受講生向け会報誌「Betterhome Journal」

「おいしいって、しあわせなこと。」をキャッチフレーズに、 料理レシピや食についての情報を掲載しています。2019年11月号の特集は「北欧のクリスマスにあこがれて」。クリスマスに北欧気分の味わえる料理をスウェーデンのクリスマスのようすと一緒に紹介します。

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