先生たちの社会科見学

筑波ハム

ベターホームの先生たちが教室を飛び出し、さまざまな食の現場を訪ねてレポートします。
見学するのは、吉祥寺教室 竹澤真理先生(写真左)、池袋教室 風間紀美江先生(写真右)。


教えてくれるのは、筑波ハム会長  中野正吾さん(写真左)、体験教室講師 高取和義さん(写真右)。





最高の素材を育てて作る 健やかな味わい
茨城県つくば市の筑波ハムは、地元の養豚家だった現会長の中野正吾さんが、1983(昭和58)年に始めた本格的な手作りハム・ソーセージ工房です。原料となる豚は、県の銘柄豚である「ローズポーク」と、その改良品種である「つくば豚」。特につくば豚は、ハムの味を左右する「脂」のおいしさにこだわった中野会長が、農商工連携で研究を重ねて作り上げた自社ブランド豚です。最大の特徴は、上質な脂の甘みときめ細やかな肉質。大麦を3割も配合した低カロリー飼料を与え、豚にストレスを与えない環境でゆっくり育てることで、抗生物質を使わずに、健康な豚を育てています。

つくば豚とは 日本で一般的な品種、大ヨークシャーと、ランドレースを交配させた繁殖豚と黒豚種のバークシャーを交配。 子豚の毛から採取した遺伝子を解析し、脂の上質な豚だけにみられる特殊な遺伝子を持つ豚だけを選抜して次代の母豚とし、個体による脂や肉質のばらつきを抑えた。

こだわりの原点は、昭和40年代、当たり前のように行われていた抗生物質づけの畜産のあり方に中野さんが疑問を持ったことにあります。
いい豚で作るハムは、添加物が少なくてすみ、素材のおいしさが楽しめることを伝えたいと、筑波ハムは20年前に体験教室をスタート。本場ドイツの製法で作る手作りハムやベーコンのおいしさは人気を呼び、今では年間1400人近くの受講者を迎えるほどになりました。

手作りへのこだわり ドイツの伝統的な製法にならい、すべての工程を職人がひとつひとつ手作業で行うことも、筑波ハムのこだわりのひとつ。その手作りならではの温もりのある味わいは、多くのファンを魅了しています。

以前ここに参加したことのある柏教室の先生たちのすすめで、2人の先生も参加してみることに。教えてくれたのは、同社のハム作りに魅かれて大手ハムメーカーから転職してきたという職人気質の高取和義さん。
「ハムやソーセージに使われる食品添加物の中には、発色や臭み消しを目的としたものもありますが、多くはコスト削減と効率化のためのもの。でも、いい素材を使えば、それらを最小限に抑えながら、おいしくてより安全なハムが作れるんですよ」

できたてのハムを味わいながら、高取さんの言葉の意味をかみしめた先生たちでした。

ベーコン・ソーセージの手作り体験

筑波ハムで大人気の体験教室に挑戦しました。工場での製造工程と作り方の基本は一緒。作って試食してみれば、おいしさの理由がよくわかります。

1.ベーコンを作る

ベーコン用の豚ばらブロック肉は、塩や砂糖などをすり込み、10日ほど塩漬けしておいたもの。塩は肉のうま味を引き出す重要な役割を果たす。この肉の端にキリなどで穴を開けてタコ糸を通し、スモーカーに吊るす。低温でじっくり乾燥→桜の薪でスモーク→仕上げ乾燥を行う。
塩漬けした肉は旨みたっぷり!

2.ソーセージを作る

ソーセージのたねは、塩漬けした豚ひき肉、砂糖、こしょう、シナモン、ナツメグなどの香辛料、たまねぎ、にんにく、氷をフードプロセッサーにかけて作る。フードプロセッサーの摩擦で肉の温度が10℃を超えないように、水ではなく氷を使うのがポイント。全体がジェラートのようにフワフワで伸びのある状態になったら、豚の背脂(粗びき)を加え、背脂の粒が完全に消えない程度に手早く攪拌。これを羊の腸に詰めていく。
攪拌による結着作用で、肉に伸びと粘りが出る。この練り加減がいちばんのポイント。
練った肉は絞り袋に入れて、羊の腸に絞り出す。同じくらいの力で、均一に少しずつ詰めていく。
適当な長さにひねりをかけ、端は片方を輪に通して留める。
きれいに詰められました! ※75℃で40分ボイルすればホワイトウィンナーに。さらに乾燥、スモーク、ボイルしたものがスモークウィンナーになる。

<おまけ> ミートローフを作る  ※通常の体験教室では扱っていません。

羊の腸がなくても型詰めすれば、メイン料理になるごちそうミートローフに。練り肉に牛肉を加えてもおいしい。
ソーセージの練り肉を耐熱容器に詰める。そのまま140℃のオーブンで約1時間加熱。
焼きあがったら、少し休ませておいしい肉汁を肉の中に閉じこめる。

 

こだわりの製品

直売店 つくば陣屋  2010(平成22)年にオープンした直売店では、精肉やハムといった筑波ハムのこだわりの製品をはじめ、ヨーグルトやチーズ、地元の農産物や惣菜なども取り扱っている。切り干しだいこんに含まれる天然成分を発色剤に使った、完全無添加シリーズが昨年より発売開始に。

 

レストラン自然味工房 つくば豚を使ったメイン料理やソーセージ入りのポトフなど、筑波ハム製品の味わいを楽しめる。 地元産有機野菜のサラダなど、ビュッフェスタイルで提供する前菜も好評。

竹澤先生「まずはおいしく、そして安心して食べられるようにとこだわりがたくさんありました!」(写真左)風間先生「無添加のハム、体験で作ったベーコンなども、肉本来のおいしさがいかされた納得の味でした。」(写真右)

【Data】
有限会社 筑波ハム
茨城県つくば市下平塚383
TEL:029-856-1953
https://www.tsukubaham.co.jp/
※外部のウェブサイトにつながります
Access
【電車の場合】
つくばエクスプレス研究学園駅より徒歩約25分。
つくばエクスプレスつくば駅より約20分
(駅前つくばセンターバスターミナルより
関鉄パープルバス石下・土浦線「石下駅」行きにて「西平塚三差路」下車、徒歩約10分。)
Information
筑波ハム直売店「つくば陣屋」【営】店舗10:00~18:00
(火曜休、祝日は除く)
WEBサイトからの注文は年中無休。
https://www.tsukubaham.co.jp/shop/
※表示の情報は掲載日時点の情報です。
掲載した時点以降に変更される場合もありますのであらかじめご了承ください。

撮影/安部まゆみ 文/増田ひとみ

※当ページのコンテンツは、ベターホームのお料理教室の受講生の方のための会報誌「Betterhome Journal」2019年4月号掲載の内容を、Web記事として再掲したものです。

2018年11月新創刊!「Betterhome Journal」

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