“低糖質ダイエット”って何?

vol.4 気になる!糖質にまつわるQ&A

糖質制限ダイエットの流行により、糖質に関するさまざまなうわさを耳にします。
今回は糖質にまつわる気になる疑問を検証してみました。

[ 取材協力 ]
本田佳子先生
女子栄養大学栄養学部教授(医療栄養学)。管理栄養士。

疑問① 食事は野菜から食べるとよい?
糖質が体に入ってくると血糖値が上がります。すると今度は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌されます。糖質は体に不可欠なものですが、肥満や糖尿病だとインスリンの分泌や働きが悪いため、健康な状態に比べて、糖質摂取による血糖値が急激に上がります。そこで、血糖値の上昇を抑える方法のひとつとして、食事の際は、糖質以外のものを先に口にすることが有効だといわれます。
よく「ベジファースト(野菜を最初に食べる)」ということばでも表現されますが、これはもともと、かさの割にエネルギー量が低い野菜を最初に食べることで減量効果を上げるのが目的。食後の血糖値の上昇を抑えるためには、たんぱく質の多いメインディッシュが最初でもかまいません。重要なのは、「糖質をあと」にすること。正しくは「ベジファースト」ではなく、「カーボラスト(糖質があと)」です。

疑問② “三角食べ”がいい?
日本人の食事の習慣では、おかずと一緒に、ごはんあるいはパンを食べると思います。ならば、小学校の給食のときによく聞いた「三角食べ」を心がけ、主食、主菜、副菜、汁ものを交互に食べましょう。
その場合も、たとえば、レタス1枚でよいので、最初のひと口は糖質以外のものにします。それすらも無理なら、お茶を1杯飲むだけでもOK。糖質の吸収がゆっくりになります。

疑問③ 糖質はいつ食べる?
「ダイエット中だから夜だけ炭水化物を抜いています」といった話を聞きますが、それはダメです。体の中の糖質の貯蔵量は、それほど多くありません。朝起きて、欠乏した体に糖質が入ると、吸収がよく、血糖値は一気に上がります。三食に分けて、まんべんなく摂取しましょう。
とはいえ、残業などで昼食と夕食の時間が極端にあいてしまう人も多いはず。そんなときは夕方ごろ、小さめのおにぎりやサンドイッチで糖質を補っておきましょう。その際に、サラダや野菜ジュースを添えるとベスト。そのぶん、あとで食べる夕飯の糖質の量を加減するのはお忘れなく。

疑問④ 糖質ががんや認知症の原因に?
がん細胞を含め、細胞というものは、増殖するためにより効率のよい糖質を使おうとします。しかし、糖質制限をすれば、がん細胞の増殖が防げるのかといえば、話はそれほど単純ではありません。私たちは、生命維持のために糖質を摂っており、「がんになるのがこわい=糖質を摂らない」というのはおかしなことです。
また、食事と認知症の関係について言及するとすれば、糖質は摂りすぎず、抑えすぎず。ごくふつうの糖質のとり方をしているほうが認知症の発症率が低いといわれます。さらに、緑黄色野菜、魚、葉酸、最近話題の「オメガ3」を含む油(アマニ油、エゴマ油など)を、バランスよく摂っているかなどが発症率に関係します。

疑問⑤ 糖質の重ね食べはよくない?
「ラーメンにチャーハン」「お好み焼きにごはん」など、種類の異なる糖質を同時に食べること、いわゆる“重ね食い”は、よくないとされています。しかし、それはラーメンだけでは胃袋が満足せずにチャーハンを食べて、エネルギーオーバーになってしまうという話。重ね食いが体に特別な悪さをするわけではありません。
糖質はおいしいこともあり、つい食べすぎてしまうことはたしかなので、ラーメンなら、野菜も摂れるタンメンに、添えはチャーハンではなく野菜炒めを選ぶなど、野菜を増やす工夫をしましょう。

たとえばこんなメニュー
きのこのマリネ
きのこは食物繊維が多く低カロリー。糖質の代謝を促進してくれるビタミンB群も豊富です。まずこういった副菜を食べ、血糖値の上昇をゆるやかにしましょう。

材料
【2人分】

・好みのきのこ…300g
・赤とうがらし(半分に切り種を除く)…1本
・にんにく(みじん切り)…小1片(5g)
・酢…大さじ1・1/2
・しょうゆ…大さじ1
・塩・こしょう…各少々
・オリーブ油…大さじ3

作り方(1人分219kcal/塩分1.6g/糖質4.9g)
【1】
ボールにきのこ以外の材料を合わせる。
【2】
きのこは小房に分けるか、薄切りにする。
【3】
熱湯できのこを1分ほどゆでる。ざるにとって水気をきり、【1】につける
(冷蔵庫で3~4日保存可能。パンやサラダにのせるとおいしい)。

※当ページのコンテンツは、「月刊ベターホーム」本誌2017年11月号掲載の内容を、Web記事として再掲したものです。

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