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【連載・わたしのみそ作り】番外編 みそのことば(1)さしすせそ

この連載では、ベターホームの先生・スタッフ計9名の「みそ係」が、自宅でみそを作る様子をご紹介しています。これまでの目次はこちらから→

みその完成まであと少し。月末にはできあがったみその様子をご紹介できそうですが、それまではみそに関する「ことば」のミニ知識をお伝えします。

今回は、調味料の「さしすせそ」について。


調味料のさしすせそ、なぜこの順なの?
おいしい料理作りの要になるのが調味料。家庭料理では、基本は、さ(砂糖)、し(塩)、す(酢)、せ(しょうゆ)、そ(みそ)と言われていますね。誰がいい始めたのかわかりませんが、とても覚えやすい組み合わせです。みそはいちばん最後ですが、なぜこの順番なのでしょうか。
は、砂糖に比べて粒子が細かく食材に染み込みやすい特性があります。また、食品にをふると、浸透圧の働きで、内部の水分を吸い出す働きも。ですから、先にを加えると砂糖が染み込みにくくなるのです。じっくり味をなじませるかぼちゃの煮物がいい例。まず砂糖をしっかり染み込ませてからを加えます。

ただし、この法則を逆手にとることもあります。肉じゃがや煮魚料理など素材の味を生かしたいときです。砂糖などを同時に加えると、砂糖は中まで染み込みません。表面に、ほどよく味を絡めることができるわけです。

は長時間加熱すると、酸味が飛んでしまうので、仕上げ段階で使用するのが効果的。酸味が特徴的なスープ酸辣湯(サンラータン)では、食べる器に酢を入れてからスープを注ぐというレシピがあるほどです。

そして、みそも非常にデリケート。必要以上に加熱すると、香りやうまみの成分が飛んでしまいます。さらに、みその中のタンパク質粒子がくっつき合って、大きく重なり底に沈みやすくなります。こうなると、みそ汁の舌触りがざらざらしてしまいます。【みそは煮えばな】ということばがありますが、みそ汁を作る時は、みそを入れたら目を離さず、沸騰直前に火を消して、風味よく、おいしく仕上げましょう。


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みそ作りの手順を動画でご紹介しています
どんなふうに作るか、流れがよくわかります。

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