先生たちの社会科見学

日清製粉グループ 製粉ミュージアム

ベターホームの先生たちが教室を飛び出し、さまざまな食の現場を訪ねてレポートします。
見学するのは、大宮教室 野間浩子先生(写真左)、佐藤留三子先生(写真右)

教えてくれるのは、株式会社日清製粉グループ本社 広報部 製粉ミュージアム主幹 古閑文浩さん





最先端の製粉技術と小麦粉の歴史を学ぶ
私たちの食事に欠かせない存在となったパンやパスタ。その原料である小麦粉はどうやって作られるのでしょうか?

今回は、今年創業120周年を迎える日清製粉グループの「製粉ミュージアム」を訪ねました。楽しみながら製粉の歴史や先端技術に触れて、小麦と小麦粉について知ってもらおうと8年前に群馬県館林市に設立。館内は、最新の製粉技術を紹介する新館、製粉や同社の歴史を学べる本館、ワークショップスペースに分かれていて、展示やワークショップを通して機械式製粉の工程を知ることができます。
新館では、工場に設置しているロール機とシフターを展示。ロール機は実際に稼働し、タッチパネルの説明と合わせて機械の仕組みが理解できます。「タッチパネルを使ったクイズは、小麦と小麦粉の基礎知識を楽しみながら学べ、お子さまにも好評です」と製粉ミュージアムの古閑さん。
一方、昔の事務所だった本館は、明治43年に建造されたものです。文化的な価値が高く、当時の意匠をそのまま残しており、中には、同社の歴史的な資料がたくさん展示されています。
ワークショップスペースでは、「製粉ラボ教室」に参加した先生たち。ミニチュア機を使って製粉技術をおさらいしました。ほかにも、「小麦粉粘土教室」や「クッキー教室」が開催されています。クッキー教室では、小麦粉がおいしいクッキーに変わるのを目の当たりにした子どもたちは大喜びで、小麦粉に関心を示してくれるのだとか。
「小麦を挽いて作る小麦粉ですが、実はたくさんの工程があることに驚きました。大切に使っていきたいですね」
ふだん、何気なく使っている小麦粉について、先生たちも改めて多くを学んだ1日でした。

館林駅の目の前が製粉ミュージアム。

今を知る

新館の壁面には、プロジェクターで最先端の工場内のようすが映し出されています。
輸入先や生産国のランキングなどを、クイズ形式で当てていく小麦粉入門講座。大人も子どもも楽しみながら挑戦できます。

新旧のロール機

新館には新旧両方のロール機を展示。最新のロール機はステンレスを使用するなど衛生的にも優れ、自動化が進んでいます。一方古いロール機は、1926~2014年まで実際に稼働していた機械です。

過去を学ぶ

明治時代のたたずまいを残す本館も見どころのひとつ。館内には創業時の ようすをうかがい知れる機械や資料があります。
本館にあるのは創業期に使われていたアメリカ製のロール機。蒸気で動かしていました。「中はこうなっているんですね!」
写真や年表によって、機械製粉のさきがけとなった日清製粉のあゆみを知ることができます。
創業時の資料から最近の経営改革活動までの歩みを展示する企業歴史ギャラリーや、創業者正田貞一郎氏のギャラリーも。壁に掲げられた「信為万事本(しんをばんじのもととなす)」の社是や銅像からは、創業の精神を感じられます。


体験する

教えてくれたのは高田直明さん。製粉ラボ教室では、モニターを見ながら製粉技術の解説を受けられます。また、ロール機やシフターなどのミニチュアの機械を動かしながら、製粉体験も可能です。
「製粉技術は進んでいるなあ」

1. 挽く

ロール機は、回転の速さが異なるふたつのロールの間に小麦を入れて、回転の遅いロールで小麦をおさえながら、速いロールで小麦を挽き割ります。小麦が回転しているふたつのロールの間を通って砕かれ、落下するという仕組みになっています。小麦が挽かれていくようすを間近で見ることができます。

2. ふるう

ロール機にかけて挽いた小麦は、シフターでふるって、砕かれた粒の大きさをそろえます。実際には、目の粗さが異なる約30 枚のふるいに通しますが、ここでは3枚のふるいを使い、きめの細かい小麦の粒になっていくようすが見られます。
目の粗さが異なるふるい
「何枚ものふるいにかけるんですね」

3. ふすま(表皮)を除去

シフターで、同じ大きさの粒に分けられた小麦粒には、小麦粉となる胚乳とふすま(表皮の粒)も一部混ざっています。ふすまと胚乳は、わずかとはいえ比重が違うので、ピュリファイヤーと呼ばれる機械を用い、風と振動の力を利用し、ふすまを取り除きます。勢いよく動く実験機に先生からは思わず歓声が。

4. 小麦粉の完成

砕く、振るう、純化する(ふすまの除去)という3つの工程を段階的に何度もくり返し、私たちが使う小麦粉が完成。どの段階で採り出した小麦粉かで性質が異なるため、それぞれをブレンドすることで、さまざまな用途に合った小麦粉ができあがります。

「たくさんの工程を経て製品化されている小麦粉。改めて、大切にムダなく使おうと思いました。」(写真左:佐藤先生) 「製粉への理解を促すことで食の大切さや手作りの楽しさを伝えようという精神に共感しました。」(写真右:野間先生) 写真中央:製粉ミュージアム館長 町田英樹さん


【Data】
製粉ミュージアム
群馬県館林市栄町6-1
TEL:0276-71-2000
https://www.nisshin.com/museum   ※外部のウェブサイトにつながります

Access
【車の場合】
東北自動車道館林ICより約12分。
【電車の場合】
東武伊勢崎線館林駅西口下車すぐ。

Information
【開館時間】
10:00~16:30(入館は16:00まで)
【入館料】
大人200円 / 子ども100円(小・中学生)
【休館日】 月曜日および年末年始等
※表示の情報は掲載日時点の情報です。掲載した時点以降に変更される場合もありますのであらかじめご了承ください。

撮影/岡本裕介 文/島村露美

※当ページのコンテンツは、ベターホームのお料理教室の受講生の方のための会報誌「Betterhome Journal」2020年1月号掲載の内容を、Web記事として再掲したものです。

ベターホームのお料理教室の受講生向け会報誌「Betterhome Journal」

「おいしいって、しあわせなこと。」をキャッチフレーズに、 料理レシピや食についての情報を掲載しています。2020年1月号の特集は「だいこん VS はくさい食べつくし」。冬になって甘味が増してきただいこんとはくさい。おなじみの両者が、調理法や味つけなどのテーマ別においしさ対決!和洋中とりそろえた16レシピの中からお気に入りを見つけて、“わが家の定番” に加えてください。

PAGETOP