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がん予防に関する意識調査(2003年)

「がんを予防する料理読本」を発行しました。

■調査目的:
ベターホーム協会は料理教室の開催や料理書の出版により、よりよい食生活の普及や提案を行なってきました。このたび、日本人の死因のトップががんであり、がんの原因の多くが食べ物にあるということから、がんを予防するための食生活の指針となるものを作りたいと考え、「がんを予防する料理読本」を製作発行することにしました。発行に先立ち、人々はがんと食生活についてどの程度の認識があるのかを把握するためにこの調査を行ないました。
■調査対象:
ベターホームの料理教室を受講中の40〜60代の男女266名
■調査地域:
東京 大阪 名古屋 札幌 福岡
■年代構成:
40〜60代の中高年の男女266人
   全体 40代 50代 60代
女性 126 32 62 32
男性 140 8 18 114
266 40 80 146
■調査時期:
2003年3月
■調査方法:
料理教室でアンケート用紙を配布し、その場で記入してもらいました。

※数字はすべて%・無回答者の数は入っていません。

1.正しいと思うものをひとつ選んでください。
@がんで亡くなる人は何人にひとり?
  a.3.0人にひとり  b.6.5人にひとり  c.20.1人にひとり

   a.3.0人 (正解) b.6.5人 c.20.1人
女性 21.4 38.9 31.0
男性 26.4 32.1 37.9
全体 24.1 35.3 34.6

  • 厚生労働省「人口動態統計」によれば、がんで亡くなる人はおよそ3人にひとり。この率はこの50年間ほど、一貫して増え続けている。
  • 今回のアンケートでは正解した人が24.1%で一番少なく、特に男性は「20.1人にひとり」と答えた人が37.9%と最も多かった。厳しい現実に対しての認識が薄く、がんに対して楽観的すぎると言ってよいだろう。

Aがんの中で食生活に原因があるがんは何%だと思いますか?
  a.5%  b.35%  c.55%

   a.5% b.35% (正解) c.55%
女性 10.3 55.6 34.1
男性 10.7 49.3 35.0
全体 10.5 52.3 34.6

  • 脂肪のとりすぎ、塩分のとりすぎ、野菜不足などのかたよった食生活ががんの原因となる。
  • 正解率が52.3%なのでよく知られていると言ってよいだろう。
  • がんの原因は30%がたばこ。それはばくぜんと誰でも知っていることだが、たばこと同じくらいの率で食生活が原因になっている。食べ物とたばこを合わせると、がんの約65%が口から入るものに由来している計算だ。

B日本人で胃がんにかかる人は30年間でどう変わったと思いますか?
  a.半減した  b.倍増した  c.ほとんど変わらない

   a.半減した (正解) b.倍増した c.ほとんど変わらない
女性 38.9 46.8 14.3
男性 42.9 45.7 9.3
全体 41.0 46.2 12.8

  • がんは増える一方という印象が強い。アンケートの結果も「倍増した」と正反対の答えをした人が46.2%もおり、人々の意識を表している。しかし、意外に減っているがんもある。その代表が胃がん。
  • 胃がんの原因のひとつは塩分の摂りすぎだが、冷蔵庫の普及により塩蔵の魚や、塩辛い漬物の必要がなくなったからと言われている。さらに、高血圧予防のためには食事を薄味にするという知識が普及した結果、胃がんも減ったと言われている。
  • 胃がんは地域性もはっきりしており、秋田・山形・新潟などの東北地方から新潟にかけての日本海沿岸に多く発生している。この地域は塩分の摂取量が多い地域。逆に摂取量が少ない沖縄県(9g程度)は胃がんが少ない。
  • このように食生活が変われば、確実にがんは減らせる。

C厚生労働省は食塩の摂取量の目標を何c未満としていると思いますか?
  a.6c   b.10c  c.12c

   a.6c b.10c(正解) c.12c
女性 44.4 50.0 5.6
男性 47.9 46.4 2.9
全体 46.2 48.1 9.8

  • 正解は10c未満。48.1%と高い正解率。
  • しかし、国民栄養調査(平成13年)によれば、実際の摂取量は40代12.2g、50代13.1g、60代13.0g、70代11.7gとあるように、だいぶオーバーしている。
  • 減塩について認識は充分だが、実際の食事には反映されていないようだ。
  • なお6c未満と答えた人が46.2%いたが、1日6cという数字は現状の半分程度なので実現は非常にむずかしい。しかし「世界がん研究基金」の国際的なガイドラインでは「1日6c以下」となっており、日本人がいかに塩分が過剰かがわかる。

2.正しいと思うものに○つけてください。
@塩分のとりすぎは、がんの原因になることがある。 【○】

正解率
女性 79.4
男性 72.1
全体 75.6

  • 過剰な塩分は胃の粘膜を荒らして、がんの原因になる。正解の人が多いので、よく認識されている。

A非常に熱い食べ物はがんの原因になることがあるので、ある程度さましてから食べたほうがよい。【○】

正解率
女性 84.1
男性 89.3
全体 86.8

  • こちらも非常に高い正解率。
  • 食道や胃のがんは食物が直接触れるので食生活が深く関係しているといわれている。熱い食べ物は胃や食道に炎症を起こし、細胞に異常を起こしてがんが発生しやすくするおそれがある。

B脂肪・カロリーのとりすぎは肥満につながるが、がんの原因になることはない。 【×】

正解率
女性 65.0
男性 62.1
全体 63.5

  • 食事が高カロリー、高脂肪の国では乳がんが多いというデータがある。
  • それは乳がんの発生には女性ホルモン(エストロゲン)の関与が大きいからと考えられており、高脂肪・高カロリーの欧米型食生活は、女性ホルモンの分泌を増加させ、乳がんの発生の原因になると考えられているから。肥満だけの問題ではないことを、認識しないといけない。

C腸の中で善玉菌を増やすと、便秘を防ぎ、がんの予防にもなる。【○】

正解率
女性 77.0
男性 88.6
全体 83.1

  • がんができても、まだ小さいうちにその芽をつみとるのが免疫力。だからがんにかかりにくくするには、免疫力を高めるのが有効。
  • 腸の中にはたくさんの細菌が住んでおり、その中の善玉菌は、免疫力アップのために欠かせない。逆に腸内には悪玉菌もおり、発がん物質を作る。
  • ヨーグルトなどの発酵乳は善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすのに役立つと言われている。

3.あなた自身にあてはまるところに○をつけてください。
@たばこは吸わない。または、吸っていたがやめた。

吸わない・吸っていたがやめた どちらとも言えない 吸っている
女性 90.5 2.4 5.6
男性 87.1 0.0 12.9
全体 88.7 1.1 9.4

  • 厚生労働省「国民栄養の状況」(平成13年3月)によれば、平成11年の喫煙率は下記のようになっている。(部分)
    40−49歳 50−51歳 60−69歳
    57.7 52.9 42.1
    14.2 8.3 .9
  • 調査の対象数が違うとはいえ、厚生労働省の調査と比較すると非常に低い喫煙率である。ベターホーム協会の調査は料理教室を受講中の人が対象。料理を習う人は健康に対する意識が高いと言えるのかもしれない。

Aがんの検診を受けている。

受けている どちらとも言えない 受けていない
女性 43.7 15.9 39.7
男性 69.3 6.4 18.6
全体 57.1 10.9 28.8

  • 女性のほうが受診率が低い。勤めていると職場の検診があるが、勤めていないと自分から受診しなければならない。女性の受診率が低いのはそのせいかもしれない。
  • 多くの項目で女性のほうが健康的だが、この検診だけは女性が少なく、気になる結果となった。

B野菜や果物を意識してたくさん食べている。

意識して食べている どちらとも言えない 実行していない
女性 76.2 21.4 1.6
男性 73.6 22.9 4.3
全体 74.8 22.2 3.0

  • 男女ともに高い実行率。野菜は健康にいいことは常識と言ってよいだろうが、中高年世代は実行もしているようだ。

C日に焼けないようにしている。

日に焼けないようにしている どちらとも言えない 実行していない
女性 54.8 32.5 12.7
男性 25.0 46.4 28.6
全体 39.1 39.8 21.0

  • 他の項目に比べると、実行率が低い。
  • 紫外線は日焼けをおこすだけでなく、長年にわたって浴び続けると、皮膚が老化し(しみ、しわ)、皮膚がんが発生しやすくなる。紫外線が皮膚の細胞のDNAを傷つけ、がん化させるからだ。また、紫外線は皮膚の免疫力も落とす。
  • 皮膚がんは、増加傾向にあり、中でも顔や手など普段露出している部分のがんが目立って増えているそうだ。
  • このような紫外線の害はいまや常識のはずだが、意外に実行率が低かった。また男女差も大きかった。女性は美容上から、日焼けを避ける意識は高いが、男性は無頓着に見受けられる。

Dヨーグルトなど発酵乳を食べるようにしている。

食べている どちらとも言えない 実行していない
女性 72.2 20.6 7.1
男性 70.0 14.3 15.7
全体 71.1 17.3 11.7

  • 男女ともに高い実行率だった。発酵乳の効果については、かなり認識が高いようだ。

以上


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