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食中毒に対する女性の意識調査

  • 調査目的 :O-157の発生は日本人の生活に脅威をもたらしました。生活環境も、食品の流通も、清潔になったのに、食中毒はなくならず、むしろO-157のようにより危険なものが登場してしまったのです。そこで、(財)ベターホーム協会では、O-157は女性の意識をどう変えたか、また人々はどの程度、食中毒に対する正しい知識を持っているのかを調査しました。

  • 調査対象 : ベターホームの料理教室を受講している女性523人

  • 調査地域 : 東京(渋谷)、大阪(梅田)、名古屋、札幌、仙台、福岡

  • 年代構成 :
    全体20代30代40代50代60代
    523(人)1451208710962
    100(%)27.722.916.620.911.9
  • 地域構成:
    全体東京大阪名古屋札幌福岡仙台
    523(人)16711787645632
    100(%)31.922.416.612.210.7 6.2
  • 調査時期:1998年3〜4月
  • 調査方法:料理教室でアンケートを配布し、その場で記入してもらいました。

※以下の表の数字は全て%です。
  1. あなたは食中毒にかかったことがありますか?

     全体20代30代40代50代60代
    1.ない79.376.385.073.675.288.7
    2.食中毒かもしれないと思った経験はある11.114.210.09.213.86.5
    3.かかったことがある9.69.55.017.211.04.8

    • 「2.食中毒かもしれないと思った経験はある」「3.かかったことがある」を合わせると20.7%と意外な高率。 特に40代はかかったことがある人が17.2%と高い。食中毒は身近なものであることがわかる。

  2. 食中毒についてどう思いますか?《複数回答》

     全体20代30代40代50代60代
    1.食中毒はこわいものだと思う82.884.180.086.283.579.0
    2.自分はこれまで食中毒について無関心、無防備だった23.329.723.324.116.519.4
    3.めったにかかるものではないと思う12.811.014.210.311.021.0
    4.O-157以来世間は騒ぎすぎだと思う8.26.910.08.08.38.1

    • 食中毒はこわいものだという認識は多くの人が持っている。

    • 「めったにかかるものではない」「騒ぎすぎ」などと食中毒を軽く考えている人も少ない。食中毒のこわさはかなりいきわたっているとみてよいだろう。

  3. O-157の食中毒が発生してから、以前より食中毒に注意するようになりましたか?

    全体20代30代40代50代60代
    1.注意するようになった76.372.474.271.390.871.0
    2.変わらない22.927.622.528.79.229.0

    • O-157事件を契機に食中毒に注意を払うようになった人は76.3%と非常に多い。O-157は日本人の生活に大きな影響を与えている。

    • 「変わらない」と答えた人の中には、「以前から注意していたから、変わらない」という人も含まれるので、けして注意していないという意味ではない。

  4. O-157の中毒発生以後、どのようなことに注意するようになりましたか?《複数回答》

    【食事に関して】
    全体20代30代40代50代60代
    1.肉や魚に充分に火を通すようになった73.869.071.778.276.179.0
    2.野菜をよく洗うようになった59.846.958.364.469.769.4
    3.刺し身を食べる回数が減った15.310.313.316.121.119.4
    4.生卵を食べる回数が減った15.36.913.321.815.629.0
    5.生野菜を食べる回数が減った12.47.613.313.813.817.7

    • 1.2.は料理する上での基本事項。多くの人が基本事項を再確認する結果となっている。

    • 3.4.5.ではを敬遠する傾向があるかどうかを調べた質問だが、さほど大きな割合ではなかった。しかし、12〜15%という数字は、なんとなく敬遠する傾向はあると言っていいかもしれない。

    • 全体に20代は全ての項目について一番低率だった。食中毒はこわいという認識はあるものの、具体的な行動に結びつけるほどではないということか。

    • 逆に、50代、60代はすべての項目について高率。若年層と中高年とはっきり分かれた。

    【生活全般について】
    全体20代30代40代50代60代
    6.以前より手をよく洗うようになった65.658.665.860.969.780.6
    7.食品の賞味期限などの表示をよく見るようになった57.951.047.557.568.875.8
    8.消毒用アルコール、薬用せっけんなど殺菌用の商品を購入した36.926.930.841.450.541.9
    9.「抗菌」と書いてある商品を選ぶようになった13.616.612.514.911.011.3
    10.外食や持ち帰り弁当を食べる回数が減った11.79.07.513.815.616.1

    • 6.の手洗いは生活の基本事項。料理をするときに限らない。多くの人が意識するようになった。

    • 8.の殺菌用商品の購入は中高年の方が高率をしめした。ただし、「抗菌」商品については逆転して、20代の方が多い。中高年は確実に殺菌できると思うものは購入するが、「抗菌」程度の効果があいまいなものは購入しないのだろう。

  5. 正しいと思うものに○を、間違っているものに×をつけてください。《数字は正解率》

    1.食器洗い用のスポンジは洗剤分を残しておいたほうが清潔に保てる。[正解×]全体20代30代40代50代60代
    88.591.093.390.887.272.6

    • かなり高い正解率。

    • スポンジはいつも水分を含んでいる上に、食べ物のかすもつきやすいので、細菌が繁殖しやすい。さらに洗剤が残っていると、細菌の栄養となってさらに増えてしまう可能性がある。使い終わったらよくすすいで、水気を絞り、乾燥させておく。

    2.食中毒を起こす腸炎ビブリオが1000個(1gあたり)ついている食べ物は、条件によっては2時間半後には100万個上に増える。[正解○]全体20代30代40代50代60代
    83.787.687.590.880.762.9

    • 腸炎ビブリオは魚介類についている菌。海水程度の塩分があると急速に増える。和え物などは腸炎ビブリオの繁殖にはちょうどよい塩加減なので、少し放置しただけで中毒を起こすほどに増殖してしまう可能性がある。

    3.O-157に感染しても、何の症状もなかったり、軽い下痢程度で終わってしまう人もいる[正解○]全体20代30代40代50代60代
    78.875.979.289.779.867.7

    • 健康な人の場合はこのとおり。ただし、乳幼児や高齢者、胃が弱っている人などは重症になることがある。

    4.マイナス15度C(家庭用冷蔵庫)で冷凍すれば、ほとんどの細菌は死んでしまう。[正解×]全体20代30代40代50代60代
    75.375.985.863.276.169.4

    • 冷凍中は菌は増殖はできないが、死んでしまうことはほとんどない。

    5.大腸菌のほとんどは有害である。[正解×]全体20代30代40代50代60代
    71.173.175.880.566.153.2

    • 大腸菌のほとんどは無害。人間の腸の中には100種類以上、100兆個の腸内細菌がいる。それぞれにいろいろな働きで体を守っているものなので、大腸菌だからといってやみくもに忌み嫌うものではない。

    • 有害なものは、病原性大腸菌と呼ばれるもので、O157はその1種。

    6.20年前に比べると、食中毒患者の数は減ってきた。[正解×]全体20代30代40代50代60代
    69.469.770.070.172.561.3

    • 食中毒事件の数は減っているが、患者の数はむしろ増えているのが現状。つまり、1件あたりの規模が大きくなっている。日本人の生活は一昔前に比べれば万事清潔になったように見えるが、油断はできない。

    7.消毒用アルコールスプレーで調理器具や食器を消毒したあと、水で洗い流す必要がある[正解×]全体20代30代40代50代60代
    64.257.270.080.569.737.1

    • まな板にアルコールをスプレーして、そのまま調理するというのは抵抗を覚える人もいるかもしれないが、アルコールは揮発性なので水ぶきや洗い流す必要はない。

    8.食中毒を起こす菌の中には、その毒素が熱に強く、100度Cで30分加熱しても安全ではない菌もある[正解○]全体20代30代40代50代60代
    55.148.354.257.564.253.2

    • 鼻の中や、のどの粘膜、傷口などにいるのが黄色ブドウ球菌。この黄色ブドウ球菌が出す毒素は熱に強く、100度Cで30分加熱しても壊れない。だから、加熱さえすれば食中毒が防げるというものではない。

    8.O-157は熱に弱く、75度Cで1分加熱しただけで死んでしまう[正解○]全体20代30代40代50代60代
    55.148.354.257.564.253.2

    • この質問が上記と並んで正解率が低かった。このことはO-157が発生したときに、予防法としてずいぶん情報として流されていたように思うが、半分程度の人にしか認識されていない。

    • 76.3%の人がO-157を契機に「食中毒に注意するようになった」という割に、O-157に対する理解度はいまひとつのようだ。

    • O-157は熱に弱いのは確かだが、ハンバーグやコロッケなどは中心分が75度Cにならない場合もあるので、慎重に調理する必要がある。


東京と大阪の比較

以上の数字は年代別に出した数字だが、地域によって差があるかどうかを出してみた。東京と大阪の回答を比較してみると、際立って数字が違っている部分があったり、その部分をピックアップしてまとめたものが下の表。
大阪の人は全体的に食中毒に対して警戒心が強く、食中毒について正しい知識を持っていた。大阪府の堺市ではかつてO-157中毒が発生したことがあり、その経験が影響しているのかもしれない。
大阪ではたぶん東京よりも食中毒予防の情報がたくさん流されたであろうし、危機感も強かったので、多くの人が、警戒心と正しい知識を身につける結果となったのではないだろうか。

質問東京大阪全体
1.食中毒にかかったことがある10.25.19.6
1.食中毒にかかったことがない76.678.679.6
1.はっきりしないが「食中毒かもしれない」と思った経験はある12.616.211.3
2.食中毒について自分はこれまで無関心・無防備だったと思う21.030.823.3
2.O157以来世間は騒ぎすぎだと思う10.25.18.2
4.刺し身を食べる回数が減った15.625.615.3
4.生野菜を食べる回数が減った10.817.912.4
4.生卵を食べる回数が減った13.221.415.3
5.消毒用アルコールアルコール、薬用せっけんなど殺菌用の商品を購入した35.947.936.9
5.「抗菌」と書いてある商品を選ぶようになった9.018.813.6

  • 1.では食中毒にかかったことがある大阪の人は東京のちょうど半数であった。だから、警戒心が薄いかというと逆である。

  • 「2.O-157以来世間は騒ぎすぎだと思う」人は東京の半分だ。

  • 刺身、生野菜、生卵など生物を敬遠する傾向も大阪は顕著である。

  • さらに消毒用品、抗菌商品の購入も大阪の人はきわだって高い。

設問6の正解率東京大阪全体
1.食器洗い用のスポンジは洗剤分を残しておいたほうが清潔に保てる。[正解×]83.293.288.5
2.食中毒を起こす腸炎ビブリオが1000個(1gあたり)ついている食べ物は、条件によっては2時間半後には100万個上に増える。[正解○]82.685.583.7
3.O157に感染しても、何の症状もなかったり、軽い下痢程度で終わってしまう人もいる[正解○]76.084.678.8
4.マイナス15度(家庭用冷蔵庫)で冷凍すれば、ほとんどの細菌は死んでしまう。[正解×]64.188.075.3
5.大腸菌のほとんどは有害である。[正解×]68.372.671.1
6.20年前に比べると、食中毒患者の数は減ってきた。[正解×]67.170.169.4
7.消毒用アルコールスプレーで調理器具や食器を消毒したあと、水で洗い流す必要がある[正解×]62.365.064.2
8.食中毒を起こす菌の中には、その毒素が熱に強く、100度Cで30分加熱しても安全ではない菌もある[正解○]53.9.56.455.1
9.O157は熱に弱く、75度Cで1分加熱しただけで死んでしまう[正解○]47.948.051.4

  • 正解率は全ての項目で、大阪が東京を上回った。
以上
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