気温が15度を超えると、食品を腐敗させ、
食中毒の原因になる菌が増殖します。
いたみにくい作りおきおかずやお弁当を衛生的に
作るためのコツをまとめました。


買いもの、保存
- 生鮮品は買いものの最後に購入する
- 常温で持ち歩く時間をできるだけ減らしましょう。
- 肉や魚はパックのままではなく、ポリ袋に入れてから冷蔵庫へ
- 菌が多く含まれるドリップがトレーをつたってもれるのを防ぎます。
- 冷蔵庫は詰めこみすぎず、扉の開閉は最小限に
- 冷蔵庫内の温度を低く保つことが大切です。
調理前
- 調理前や、生肉・生魚を扱った後、調理中にトイレに行った後などは、石けんでしっかり手を洗う
- まな板は【肉・魚用】と【野菜・調理ずみ食品用】で使い分ける
- 菜箸は数本用意。調理前の食材を扱った菜箸で、調理後の食材を触らない

調理のコツ〜作りおきおかず
- まずはしっかり加熱。中までしっかり火を通す
- 食中毒を起こす菌の大半は、75度の加熱を1分(ノロウイルスは85~90度で90秒)以上で死滅します。中まで火が通りにくいものはふたをして加熱します。
- 水分が残らない、【焼く】【揚げる】【炒める】【いり煮】などの調理法に
- 菌が繁殖する原因のひとつが水分。しっかり火を通すとともに、水分を極力とばすことが大切です。
- 味つけは少し濃いめに
- 塩や砂糖を加えると食品中の水分が減ります。
- 抗菌効果のある食材(梅干し・酢・わさび・からし)を活用
- 梅干しと酢は特に高い効果が期待できます(ただし、絶対的なものではありません)。
からしやわさびは加熱すると抗菌効果がなくなるので注意。 - 保存容器も清潔に
- きちんと洗い、熱湯をまわしかけて消毒すると安心です。
- 料理はさましてから冷蔵庫へ
- 温かいものを冷蔵庫に入れると、冷蔵庫内の温度が上がり、他の食材をいためてしまいます。

調理のコツ~お弁当
- お弁当のおかずも、加熱が大切
- 市販の冷凍食品(自然解凍可のもの)は凍ったまま詰めても問題ありません。でも、家で作って冷凍したおかずは一度しっかり温めて、さましてから詰めます。
- ごはんとおかずは分ける
- おかずの水分でごはんがいたむのを防ぎます。
- よくさましてからふたをする
- 温かいうちにふたをすると蒸気でお弁当の中が蒸れて、いたむ原因に。(温度だけでなく、湿度もNG)
- 保冷剤を活用する
- 調理後4~6時間後が菌の繁殖のピークになるため、朝作ったお弁当は食べる頃が一番危険。菌の繁殖をおさえるため、保冷剤でお弁当を低温に保つようにします。

片付け
- 食べ終わったら早めに食器を洗う
- 食べ残しを栄養分にして菌が増殖してしまいます。
- まな板やスポンジは、使い終わりに熱湯消毒
- 熱湯消毒でも漂白剤と同等の殺菌効果があります。最後にしっかり乾燥させます。

B5判 変型/64ページ/
税抜417円(税込450円・送料別)
編集・発行/ベターホーム協会
いたみにくい&安心
作りおきとお弁当読本
おいしい・かんたんレシピ 全58品
いたみにくい工夫をした作りおきやお弁当に向く料理58品のレシピを掲載。食中毒予防の基本的な知識と、キッチンでの衛生管理のノウハウも身につきます。