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東京大学名誉教授 光岡知足氏インタビュー・第3弾
生きた乳酸菌のほうがいい?

ケフィアは牛乳を乳酸発酵させて作る発酵乳。乳酸菌がおなかの調子をととのえてくれます。では、乳酸菌がどう働くのか、乳酸菌研究の第一人者で、これまでにもさまざまなお話を伺った、光岡知足先生(東京大学名誉教授)にお聞きしました。


※東京大学名誉教授 光岡知足先生
農学博士。理化学研究所、東京大学教授、日本獣医畜産大学教授、日本ビフィズス菌 センター理事長などを経て、現在東京大学名誉教授。「健康長寿のための食生活」 「腸内フローラと発がん」「ビフィズス菌の研究」など著書多数。ビフィズス菌研究 の第一人者として、世界的に著名な研究者。

質問
乳酸菌にもいろいろありますが、種類によって働きが違うのでしょうか?

光岡
現在は、おなじみのビフィズス菌をはじめ、100種類以上の乳酸菌がみつかっています。
それぞれ微生物学的には違うものですが、腸の善玉菌を増やす、免疫力を高める、血圧を下げる、などの乳酸菌の働きに、ほとんど違いはありません。

質問
乳酸菌は腸でどのような働きをするのですか?

光岡
もっとも大きな働きは、腸内の善玉菌を増やすことですね。善玉菌というのは、腸にすみついている乳酸菌の集まりで、腸内の腐敗菌を抑えて便秘を予防したり、免疫力を高めるなど、体にいい菌の総称です。口から入った乳酸菌は、もともと腸にいる善玉菌を助け、それを増やす働きをします。善玉菌が増えると、悪玉菌の働きを抑え、悪玉菌が原因となるがんや便秘を予防し、免疫力をあげ、若さを保ってくれます。

質問
乳酸菌は、生きたまま腸に届いたほうがよいのでしょうか?

光岡
腸の中での働きには、生死はほとんど関係ありません。なぜなら、口から入った乳酸菌が、そのまま腸内で増えるわけではないからです。食べた乳酸菌は、もともと腸にいる善玉菌を助けて、増殖させます。その際、生きていても死んでいても、その役割に変わりはありません。また、乳酸発酵で作られる乳酸という物質が、腸内の環境を悪玉菌が住みにい状態に変え、善玉菌を増やしてくれます。 腸内では、生きて届いた乳酸菌と死んだ乳酸菌が、同じように善玉菌を助けます。

質問
死んだ乳酸菌でも、健康効果は変わらないのですね?

光岡
はい。免疫力を高めたり、コレステロールを下げる効果は、生きて腸に届かない乳酸菌や加熱殺菌した乳酸菌でも、生きた乳酸菌と違いがないことが、これまでの比較実験でわかっています。また、免疫力を高めるなどの、健康に有効な成分は、乳酸菌の菌体成分そのものにあるので、死んでいても生きていても変わりありません。

質問
ケフィアを加熱調理しても、効果は変わらないということでしょうか?

光岡
そのとおり。胃酸で死んでも加熱で死んでも、効果に変わりはありません。乳酸菌が生きていなければいけないのは、体のためではなく、乳酸発酵のためといってもいいでしょう。生きた乳酸菌でないと、牛乳を発酵させられませんからね。
腸内では、乳酸菌の菌体成分と、発酵でできた成分が、腸内で活躍してくれるのです。

質問
酵母は生きて腸まで届きますか?

光岡
酵母は胃酸に強いので、ケフィアに含まれている酵母は、腸まで生きて届きます。

質問
最近話題の「植物性乳酸菌飲料」とケフィアの乳酸菌に違いはありますか?

光岡
乳酸菌を、植物性、動物性で区分けするのは、あまり意味がないと思います。野菜を乳酸発酵させたものと、牛乳を乳酸発酵させたものでは、含まれる栄養素に違いがありますが、乳酸菌自体の働きはほぼ同じです。